手術日が決まり、職場への休職の報告と相談に行った時のこと。少し愚痴っぽくなってしまいますが、よかったら読んでください。
ガンになったことを告げるため、いろいろと悩んだ末に上司に話をしに行きました。
しかし、案内されたのはドアもない、なんの配慮もない休憩室。しかも、聞き耳を立てればいくらでも立ち聞きできるような空間でした。そんなプライバシーも何もない場所で、私はガンによる休職の希望日を切り出しました。
すると、全然関係のない人までなぜかその場に入り込み、興味津々で会話に加わってくる始末。どうせ話はみんなに伝わるだろうと諦め、私は「手術すること」「先の治療は術後にならないとわからないこと」などを淡々と伝えました。
その時上司は言いました。
「あら、わかったわ。でもうちの近所の人も最近乳がんになった人がいてね。60代なんだけど一緒に毎日散歩しててね。まぁ大丈夫だと思うわよ!」
あっけらかんと笑いながら言い放つその表情に、明らかに心配の色など微塵もありませんでした。
「一体この人は、何を大丈夫と言っているんだろう……」
そう思った瞬間、ふつふつと激しい怒りが湧いてきました。
病気をしたことがない人なら、なんて声を掛けたらいいのか分からないというのなら分かります。けれど、そうではなく、自分の物差しであっけらかんと笑いながら言われた言葉には、ただ不快感しか残りませんでした。
ガンに限らず、病気にかかった人への声かけって本当に難しいと思います。私も、人に声掛けする立場になったら「病気をした私ですら、いまだになんて伝えたらいいんだろう……」と言葉に詰まってしまうから…。
でもさ、うまく言えなくても一生懸命心配してくれているのか、それとも「若くして病気になったこと」を面白がるような好奇心なのか、あるいは他人事でどうでもいいと思っているのかーー。そういうの本人は隠しているつもりでも、不思議とすぐにわかってしまうものです。
病気になって初めて分かったこと。
それは、周りにいる人が本当の友達だったのかどうか、本当に大切な人だったのかどうかということ。
それを、痛いほど心で感じました。
でもね、それが分かって本当に良かった。
そう、心から思っています。
『人間関係の断捨離』なんて、ちょっと寂しい響きかもしれない……
でも、人生の荷物が軽くなった分、新しい心軽(みがる)な私で歩き出すことができたんだと思います。
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